それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米株が上昇しての引けです。ECBの金融緩和を好感し、リスク志向の動きが強まっています。ただ、今回のECBの金融緩和に関しては預金ファシリティ金利を0.10ポイント引き下げ、月額200億ユーロの国債買い入れを再開などといったことを行っていますが、市場予想を下回る規模であったことや、ドイツやフランスなどの中銀総裁が反対に回っており、市場には先行きの緩和に対する期待感が後退する状況です。ユーロも一時売り圧力が強まったものの、すぐに買い戻しの動きがみられています。米株も引けにかけて上げ幅を縮小する展開であり、リスク志向の動きが強まったといった雰囲気にはなっていません。ただ、全体的に底堅い動きは維持されており、ドル円などは108円台での推移となっています。
こうした動きを受けて、 今日の東京株式市場は朝方はしっかりとした動きが展開されるのではないでしょうか。ただ、米株の伸び悩みなどを背景に、日本株も日中は上値を抑えられるのではないかとみています。ここまでの上昇に対する調整の動きも意識されそうで、一時的にはマイナス圏に沈む場面があってもおかしくないのではないかとみています。為替相場はドル円が108円台を維持できるかがポイントです。リスク志向の動きは根強く、円売り圧力がくすぶる展開となっているだけに、円売り圧力が意識されやすいところでしょう。ただ、一時的には割り込む可能性は高く、警戒感が強まる流れとなりそうです。