それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場はコロナウィルスの治験薬に対する期待感から朝方からダウが大きく上昇し、一時560ドル水準まで上昇する展開となりました。しかし、その後は利食いなどに抑えられる展開となって上値を縮小し、結局10ドル高での引けとなっています。ここまで上昇基調を強めていたNASDAQは大幅下落となっており、急激にリスク志向が巻き戻される展開となっています。コロナウィルスの第2波に対する警戒感は依然として根強く、売り圧力を強める展開となっています。米国債利回りも低下しており、ドルも軟調地合いとなっています。ただ、ドル円は底堅い動きが維持されており、ここまでの円買いに対する修正の動きが展開されました。
こうした動きを受けて、今日の東京市場は株式市場が上値を抑えらえれるのではないかとみています。ドル円が昨日の終値から考えると円安に動いていますが、米株が高値から急落していることや、昨日の日経平均が大幅高となっていることなどから、売りの流れが意識されるのではないでしょうか。問題はドル円が現状の水準を維持することができるかといったところでしょう。リスク回避的な動きが意識される局面で、やや上値は抑えられそうですが、107円台は維持することができるのではないかとみています。そうなれば株式市場も日中は下げ渋るといった展開となりやすいのではないでしょうか。