それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場はまちまちでの引けとなっています。EUが復興基金で合意したことを受けて欧州株が上昇し、それにつれ高となる形でダウが上昇する一方、NASDAQは調整の動きから下落しています。ダウも追加経済対策法案が現行刺激策の一部が失効する前に議会を通過しない可能性が意識されたことで引けにかけて上値を削るなど、積極的に買い進まれる展開にはなっていません。米国債利回りも小幅ながら低下しており、金も大きく上昇しています。ドルインデックスはユーロなどの上昇を受けて上値を抑えられる展開であり、ドル円は107円台を割り込んで推移しています。状況はここまで株価は堅調な動きを見せていますが、楽観的なムードとも言い切れない状況と言えそうです。
こうした動きを受けて、今日の東京市場は株式市場が上値の重い展開となるのではないでしょうか。ダウは150ドル高水準で引けていますが、ドル円が107円台を割り込んでおり、警戒感は強まるでしょう。さらに米株は引けにかけて上値を削っており、日経平均も昨日の上昇に対する調整の動きが意識される可能性は十分にあるでしょう。一方、為替相場はドル円が107円を回復することができるかどうかに注目です。ただ、ドルに対する売り圧力が強まる中で、ドル円が上昇できるかは不透明であり、回復しても一時的なものとなるのではないかとみています。