それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場はまちまちでの引けとなっています。ダウは430ドル高水準となる一方で、NASDAQがマイナス圏に沈んでいます。市場全体としてはリスク志向の動きが意識されていますが、次期政権がハイテク企業に対する規制を強化するといった思惑が強まっており、NASDAQの上値を抑えています。また、トランプ大統領支持者が米連邦議会に大挙して侵入し、占拠する異例の事態が発生しており、先行きに対する懸念を強めています。さらにADP雇用統計は市場予想に反して大きく下落するなど、週末の雇用統計に向けて警戒すべき状況となっています。一方、原油価格は上昇、金は大きく下落しています。米国債利回りは大きく上昇する一方でドルはやや上値の重さが意識される状況です。ドルの先安観は根強く、買いの流れが強まらない状況が継続しています。ただ、ドル円は103円台を回復しの動きとなっています。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均が底堅い動きを見せるのではないでしょうか。NASDAQは下落しているものの、ダウは大幅上昇であり、市場全体としてもリスク志向の動きが意識されている状況です。ドル円も103円台での推移であり、株価の下値を支えそうです。為替相場も米国債利回りの大幅上昇などを眺めてドルの下値は堅そうで、ドル円も底堅い動きを見せるのではないでしょうか。103円を割り込む場面はありそうですが、積極的に売り込む展開にはなりにくいとみています。ただ、米国の政治的なリスクが高まっており、これ次第では流れが変わる可能性もありそうで、注意しておきたいところでしょう。