それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場は大幅上昇となって引けています。米製薬会社ジョンソンエンドジョンソンのコロナワクチンが緊急使用許可を受けたことで世界経済の回復に対する期待感が高まっています。また、先週末の米国債利回りの低下を受けて債券市場の落ち着きが意識される局面です。ただ、米国債利回りに関しては昨日長期債利回りが再び上昇基調となっており、インフレに対する警戒感は依然として根強い状況となっています。為替相場はドルが堅調地合いとなる一方、リスク志向の動きの強まりを受けて円は軟調です。特に調整の入っていたオセアニア通貨に対する買い意欲が強まったことで豪ドル/円は83円台を回復しての動きとなっています。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均が上昇基調を維持しそうです。昨日の段階で700円弱の上昇となっており、利食い売りも散見されそうですが、米株の大幅上昇やドル/円の堅調地合いなどを眺めた買いが強まりそうです。為替相場はドル/円が107円を試すかどうかに注目です。現状では106.80円前後の水準で推移していますが、107円台回復は調整の動きなども意識されそうで難しいのではないかとみています。ただ、売り込む材料も乏しく、しっかりとした動きが維持されるのではないかとみています。