それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場は下落しての引けとなっています。パウエルFRB議長が米長期債利回りの上昇に関して抑制措置の可能性を示さなかったことが嫌気されて債券に対する売り圧力が強まり、債券利回りが急騰したことが警戒される展開となっています。ダウは一時700ドル超の下落となるなどリスク回避的な動きが強まりました。売り一巡後は持ち直したものの、結局340ドル安水準まで下落しています。米10年債利回りは1.5%を突破し、1.56%台での推移となっています。米国債利回りの急騰を受けてドルに対する買い意欲も強まっており、ドル/円は108円台目前での推移、ユーロ/ドルは1.2ドルを割り込んでの推移となっています。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均がやや上値の重い展開となるのではないでしょうか。ドル/円の上昇が下値を支えそうで大きな動きにもなりにくいところですが、米株が大幅に下落しており、先行きに対する警戒感は強まりそうです。ただ、昨日日経平均が600円以上下げていることや、米雇用統計を控えて様子見ムードが強まりやすいことなどを考えると、積極的に売り込む展開にはなりにくく、プラス圏で推移する可能性も十分にあるでしょう。ドル/円は108円が意識される展開となりそうです。米国債利回りの上昇を背景としたドル買いの流れが強まっており、底堅い動きが展開されそうです。ただ、米株の急落を受けてのリスク回避的な動きも意識されており、積極的に上値拡大ともなりにくいところでしょう。