それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場は下落しての引けとなっています。一時580ドル安水準まで押し込まれるなど、リスク回避的な動きが強まっています。仮想通貨(暗号資産)が急落したことやインフレ懸念、足元の経済指標に対する警戒感などが嫌気されて下値を拡大する展開となりました。売り一巡後は持ち直す動きを見せましたが、FOMC議事要旨でテーパリングに対する言及があったことで再度売り圧力が強まりましたが、引けにかけて持ち直しての動きとなりました。米国債利回りはFOMC議事要旨を受けて上昇し、ドルの下値を支えました。ドルはリスク回避的な動きが強まったこともあり、底堅い動きが展開されました。一方、円はドル/円こそ底堅い動きとなったものの、クロス円は上値を抑えられました。
こうした動きを受けて、東京市場では上値の重い展開となるのではないでしょうか。引けにかけて下げ幅を縮小したとはいえ、ダウは160ドル安水準であり、警戒感が強まる状況です。ドル/円は堅調だったものの、クロス円は全般的に下落しています。リスク回避的な動きが意識されやすいところであり、上値は抑えられそうです。ただ、昨日の下落などに対する買い戻しの動きも散見されそうで、日中は下げ渋る動きとなるのではないかとみています。ドル/円は109円台を維持できるかがポイントとなりそうですが、積極的に売り込む流れにはなりにくいのではないかとみています。