それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場は小幅まちまちでの引けとなりました。ダウは70ドル安水準で日中安値圏での引けとなっています。カプラン・ダラス連銀総裁が2022年から利上げが行われると予想などと発言したことなどを受けて引けにかけて下げ幅を拡大しました。ただ全体的には様子見ムードが強まり、大きな動きにはなりませんでした。ハイテク銘柄に対する買い意欲は根強く、NASDAQが小幅に上昇しての引けとなっています。一方、米国債利回りは上昇しての推移です。タカ派的な発言が意識されて債券に対する売り圧力が強まりました。米30年債利回りは2.10%台での推移となっています。米国債利回りの上昇を背景にドルが底堅い動きとなっています。朝方は調整売りが意識されましたが、NY時間帯は底堅い動きでプラス圏に浮上する展開となっています。ドルインデックスの上昇を受けてドル/円は堅調、クロス円も上昇する動きとなりました。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均株価が方向感の見えにくい展開となるのではないでしょうか。為替相場で円安が継続していることから下値は支えられそうですが、ダウの上値の重い展開が意識されて上値は抑えられそうです。米金融当局のタカ派的な発言などが警戒されるところであり、リスク志向の動きは強まりにくいところではないかとみています。ただ、円安地合いが強まる中で底堅い動きが意識されそうで、プラス圏での推移となる可能性のほうが高いのではないかとみています。為替相場はドル/円が111円台に入るかどうかがポイントとなりそうです。目先は110.96円前後であり、111円台目前での動きです。米国債利回りの上昇などを背景に、111円台での推移となる可能性が高いのではないかとみています。