それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場はまちまちでの引けとなっています。ダウは調整の動きやコロナウィルスのデルタ株に対する警戒感などから上値の重い展開となっています。一方、NASDAQは企業決算などを眺めて買い意欲が強まる展開となっています。FOMCが開催され、金融政策が発表となりましたが、足元の経済の強さが意識される一方で金融政策に関しては利上げはまだ遠いとしており、リスク志向の動きが強まりやすい状況となっています。パウエルFRB議長の発言を受けて早期のテーパリングに対する思惑も後退しており、米国債利回りが低下しています。ドルも上値を抑えられており、ドル/円は一時回復していた110円を割りこんでの推移となっています。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均株価が上値の重い展開となるのではないでしょうか。ただ、ドル/円は底堅い動きであり、米株もまちまちでの引けとなっていることを考えると、売り圧力が強まる展開にはなりにくいところではないでしょうか。昨日の400ドル弱の下落に対する修正もありそうで、プラス圏に浮上する可能性も十分にありそうです。米経済に対する楽観的な見方も相場の下値を支えそうです。ただ、コロナウィルスのデルタ株に対する警戒感も根強く、積極的に上値を追うといった動きにもなりにくいでしょう。為替相場はドル/円が110円を回復することができるかがポイントとなりそうです。米国債利回りの低下やそれに伴うドルの上値の重い展開は気になるところですが、リスク志向の動きが意識されて安い状況であり、110円台の回復は十分可能ではないかとみています。