それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場は上昇しての引けとなっています。ジャクソンホールを控えており、全体的には様子見ムードが強まる局面ではありますが、早期の金融引き締めに対する思惑が後退していることが好感されてリスク志向の動きが展開されています。コロナワクチンに対する期待感もあり、底堅い動きが展開される状況となっています。ただ、積極的には買い進まれず、ダウは30ドル高水準での引けとなっています。また、米国債利回りは長期債利回りが大きく上昇しています。株式市場の堅調地合いを背景に、債券売りの流れが意識されました。ただ、2年債入札が好調だったことを受けて一時債券に対する買いが意識され、2年債利回りなどはマイナス圏での推移となっています。そうした中で為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての推移です。大きな動きにはならなかったものの、オセアニア通貨に対する買いやユーロ、ポンドが底堅い動きを見せたことでドルの上値が抑えられました。また、円はリスク志向の動きを背景に、全体的には円安基調となりました。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均株価が底堅い動きとなるのではないでしょうか。円が売られやすい地合いとなっていることや、米株が上昇していることなどが好感されそうです。ただ、全体的にはジャクソンホールを控えていることで様子見ムードが強まりやすく、大きな動きにはなりにくいところではないでしょうか。昨日の日経平均が230円高水準となっていることも調整の動きを意識させやすいのではないかとみています。為替相場はドル/円が109.70円前後の水準となっていますが、底堅い動きが意識されるのではないかとみています。ただ、積極的に買い進まれる展開にもなりにくく、110円台回復には至らないのではないでしょうか。