それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場は軟調地合いとなって引けています。朝方はダウが70ドル高水準まで買い戻されましたが、欧州株安やデルタ変異株の感染拡大などとに対する警戒感は根強く、足元の米経済に対する懸念からリスク回避的な動きが強まりました。ただ、引けにかけては持ち直し、結局60ドル安水準での引けとなっています。ベージュブックはそこまで材料視されませんでしたが、デルタ株に対する警戒感が意識される展開となっています。また、米国債利回りは低下しての推移です。調整の動きや米10年債入札を受けて債券に対する買い戻しの動きが強まっています。一方、ドルは堅調地合いとなっています。債券利回りの下落を受けて上値は抑えられましたが、ユーロやポンドに対する売りの流れが意識されたことでドルの下値が支えられています。また、円は株安を受けて買われやすい地合いとなっています。ただ、ドルに対する買いが意識されたことでドル/円は大きな動きにはなっていません。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均株価が上値の重い展開となるのではないでしょうか。前営業日は日中に買い進まれて200円以上の上昇となり30000円を突破しましたが、その調整の動きが意識されやすいところではないかとみています。ドル/円が110円台を維持しての動きであり、リスク回避的な動きが強まるといったところではありませんが、全体的には上値を抑えられやすいのではないかとみています。為替相場はやや方向感の見えにくいところですが、ドル/円は110円台前半での推移となるのではないかとみています。