それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場は下落しての引けとなっています。米CPIが市場予想を下回ったことで米国の金融政策がハト派的なものとなるのではといった期待感から朝方はダウが120ドル高水準となりました。しかし、買い一巡後は米経済の足元に対する警戒感からリスク回避的な動きが強まり、ダウは一時350ドル安水準にまで下落しました。結局290ドル安水準での引けとなるなど、売り優勢の流れが強まりました。一方、米国債利回りは米国の金融政策に対する思惑から債券に対する買いの流れが強まり、10年債利回りは1.30%を大きく割り込んでの引けとなっています。また、為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての推移です。米国債利回りの低下を受けてドル売りの流れが意識されましたが、ユーロに対する売りも意識されており、ドルの下値を支えました。ドル/円は上値の重い展開となっています。ドルインデックスの下落に加え、リスク回避的な動きが強まったことで円買いの流れが意識されました。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均株価が軟調地合いとなるのではないでしょうか。米株の軟調や円高基調を眺めて上値の重い展開となりそうです。日経平均が30000円を割りこむなどといった動きにはならないとは思われますが、リスク回避的な動きの強まりを背景に、大きく下落する可能性はありそうです。一方、ドル/円は109円台半ばから後半での推移となるのではないでしょうか。リスク回避的な動きを眺めて上値は重そうですが、ドルインデックスの下げ渋りなどもあり、積極的に売り込む流れにはならないのではないかとみています。