それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場は下落しての引けとなっています。米雇用統計を通過したことで手掛かり材料難となる中で様子見ムードが強まり、朝方から前営業日終値を挟んでの動きが継続しました。しかし、引けにかけてインフレに対する警戒感などとからリスク回避的な動きが意識されて売り圧力が強まり、結局ダウは110ドル安水準での引けとなりました。米国債利回りは10年債利回りの好調を背景に長期債利回りを中心に低下しています。ただ、3年債入札の不調を受けて2年債利回りなどは上昇しています。一方、為替相場はドルが堅調地合いとなっています。インフレに対する警戒感からドル/円が上昇基調を強めており、クロス円も堅調地合いとなっています。ただ、ユーロ/ドルなどは大きな動きとはなっておらず、ドルは米長期債利回りの大幅低下などを眺めて全体的には様子見ムードが強まっています。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均株価がやや上値の重い展開となるのではないでしょうか。インフレに対する警戒感が強まりダウが軟調地合いとなっているものの、ドル/円の上昇などを背景に、下げ渋る展開となるのではないでしょうか。ここまでの日本株安に対する調整の動きなども意識されそうで、積極的に売り込まれ得る動きとなるかは不透明でしょう。買いに支えられる可能性も十分にありそうです。また、為替相場ですが、ドル/円は113円台半ばでの推移が継続するのではないでしょうか。ドルの上昇などを背景に底堅い動きは意識されそうですが、米株が様子見ムードが意識されていることもあり、大きな動きにはなりにくいところではないでしょうか。