それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場はまちまちでの引けとなっています。下値の堅さは意識されたものの、ダウが0.53ドル安での引けとなっています。米CPIは市場予想を上回ったものの、コアCPIが市場予想通りだったことなどを受けてインフレに対する警戒感は残るものの、大きな動きにはなりませんでした。また、FOMC議事要旨でインフレは一過性との見方が改めて示されたことや米長期債利回りの低下などを眺めてハイテク銘柄に買い戻しの動きなどが見られたことで底堅い動きが展開されました。その米国債利回りですが、短期債利回りが上昇しての推移となる一方で、30年債入札が好調となったことなどを背景に長期債利回りは大幅低下となっています。また、ドルは長期債利回りの低下を眺めて軟調地合いとなり、ドル/円も上値の重い展開となっています。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均株価がやや上値の重い展開となるのではないでしょうか。ダウはほぼ変わらずでの引けであり、米株は底堅い動きとなっていますが、ドル/円の上値の重い展開などが嫌気される流れではないでしょうか。ただ、昨日の下落に対する調整の動きや、市場全体のリスク回避的な動きの巻き戻しなどが意識されそうで、積極的には売り込まれず、株価はプラス圏に浮上する場面もありそうです。また、為替相場はドル/円が113円台での推移を続けており、底堅い動きは維持されています。ドル売りの流れが懸念されますが、クロス円の上昇などもあり、ドル/円も底堅い動きが意識されるのではないかとみています。