それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場は上昇しての引けとなっています。米国の早期利上げ観測に対する見方が後退したことや1兆ドル規模の米インフラ投資法案の可決を好感した動きが展開されています。ただ、ブラード・セントルイス連銀総裁は来年2回の利上げを予想といった発言をするなど、金融政策に関してはまだまだ不透明感もあるため、注意は必要でしょう。一方、米国債利回りはまちまちとなっています。全体的には債券売りが意識されての動きですが、30年債利回りなどが小幅に低下しています。米3年債入札が不調だったことや、ダウの上昇などが意識されての債券売りが見られました。また、ドルは軟調となっています。米国債利回りが堅調地合いとなっていますが、利上げ観測が高まることでポンドなどに対する買い戻しの動きが意識されており、ドルが反射的に売られています。一方、円はまちまちとなって推移しています。ドルインデックスの下落を受けてドル/円の上値が抑えられているものの、クロス円は全体的に株高を眺めて底堅い動きとなっています。大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる局面となりました。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均株価がしっかりとした動きとなるのではないでしょうか。昨日の下落に対する調整や、ダウの堅調などが意識されるのではないかとみています。ただ、市場全体に様子見ムードが意識されていることもあり、日中は大きな動きにはならないのではないかとみています。方向感の見えにくい展開となる中で調整の動きが入りやすい展開となるのではないかとみています。また、為替相場は若干円売りが意識されるのではないかとみています。円に対する買い戻しの動きが一服するのではないかとみていますが、全体的には大きな動きにはなりにくいところではないかとみています。