それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場は下落しての引けとなっています。米国の消費者物価指数が予想を上回ったことなどを受けてインフレ懸念が強まり、早期利上げ観測が相場を押し下げる展開となっています。ダウは一時310ドル安水準まで下落し、その後は若干持ち直したものの、240ドル安水準での引けとなっています。また、米国債利回りは大幅上昇となっており、NASDAQを押し下げる展開となりました。米10年債利回りは1.54%台にまで上昇し、30年債利回りも1.90%台での推移となっています。債券に対する売り圧力が強まる流れとなりました。一方、為替相場はドルインデックスが大幅上昇となっています。インフレ高進を受けてドルに対する買いが強まり、対主要通貨で独歩高となっています。ドル/円も一時114円台を回復し、現在も113円台後半での推移となっています。しかし、クロス円はリスク回避的な動きが意識されたことで上値を抑えられています。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均株価が軟調地合いとなりそうです。ドル/円は上昇しているものの、米株の下落を受けて上値を抑えられそうです。昨日の売りに対する調整の動きが入るかどうかは注目ですが、基本的にはリスク回避的な動きが意識される状況であり、売り優勢の流れとなりそうです。日経平均株価は29000円を維持することができるかどうかに注目といったところではないでしょうか。一方、為替相場はドル/円が堅調な動きを維持するのではないでしょうか。インフレに対する警戒感が強まる中でドルに対する買い意欲が根強く、ドル/円の下値を支えるのではないでしょうか。114円を回復するかどうかに注目ですが、底堅い動きから114円を挟んでの動きとなるのではないかとみています。