それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場は小幅に下落しての引けとなっています。朝方は米経済指標の好調を受けてダウが130ドル超の上昇となりましたが、買い一巡後はインフレ懸念を背景に売りの流れが強まり、結局10ドル安での引けとなりました。ただ、足元の経済に対する楽観的な見方は根強く、積極的に売り込む流れにはなっていません。とりあえずは様子見むといった状況であり、方向感の見えにくい状況となっています。一方、米国債利回りは長期債利回りを中心に大きく上昇しています。インフレ懸念が強まる中で債券売りの流れが強まっています。30年債利回りは一時2%を突破しての動きとなり、10年債利回りも1.6%を超えての推移となっています。こうした動きを受けてドルインデックスは上昇しての推移となっています。ドル/円も114円台を回復しており、全体的には円安基調となっています。ただ、ユーロに対する売りが意識される中で、ユーロ/円は130円を割り込んでの推移となっています。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均株価が方向感の見えにくい展開となるのではないでしょうか。ダウが小幅に下落する一方、ドル/円は114円台での動きとなっています。売り買いが交錯する展開となりやすい局面ではあります。ただ、昨日の上昇に対する調整の動きも意識されそうで、やや上値の重さが意識されるのではないでしょうか。ただ、市場全体としては様子見ムードが強まる中で日中は大きな動きとはなりにくいのではないかとみています。一方、為替相場はドル/円が114円を維持することができるかに注目です。大きな動きにはなりにくいところではありますが、ドルインデックスの上昇などもあって114円台を維持する可能性のほうが高いのではないかとみています。一時的に割り込んでも下値を拡大する動きにはならないのではないでしょうか。