それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米国株式市場は上昇しての引けとなっています。朝方は調整の動きなどを背景に売り圧力が強まり、ダウは一時150ドル超の下落となりました。しかし、その後は買い戻しの動きが意識され、日中は前営業日終値を挟んでの動きが展開されました。そして引けにかけて上げ幅を拡大して270ドル高水準となっています。最近は引けにかけて上値を拡大する展開が多いのですが、昨日もそういった動きになっています。米国の企業決算に対する期待感や経済指標の堅調などを眺めてリスク志向の動きが意識されています。また、米国の金融政策に関してもタカ派的な見方が若干修正されており、それも株価の下値を支えている状況となっています。そうした中で米国債利回りは2年債などが低下する一方で10年債などが上昇する展開となっています。スプレッドが拡大基調で推移する流れとなりました。また、ドルは下落しての推移です。欧州や英国の金融政策に対する思惑から、ドル売りの流れが意識されています。ドル/円は115円を割り込んでの推移となっていますが、クロス円は株高を眺めて全体的には底堅い動きが展開される状況となっています。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均株価が底堅い動きとなるのではないでしょうか。米株が引けにかけて上昇する動きであり、リスク志向の動きが意識される展開です。ドル/円がやや抑えられていますが、警戒感は高まらないのではないかとみています。上昇の流れが継続していることで利食い売りなども意識されますが、底堅い動きとなるのではないかとみています。また、為替相場は円に対する売りが意識されやすいところではないかとみています。ただ、ドルインデックスの上値の重さなどを考えると、積極的に円売りといった展開にはなりにくく、週末に米雇用統計を控えていることもあって様子見ムードが強まるのではないかとみています。