それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米株は下落しての引けとなりました。米CPIを受けての急落の動きに対する買い戻しの動きが意識される一方、米国の金融政策に対する警戒感から売りの流れも意識され、日中は前営業日を挟んでの動きが展開されました。ただ、引けにかけて来週のFOMCに対する警戒感や米国債利回りの上昇などを眺めたハイテク株売りの流れが強まり、ダウは173ドル安の30961ドルでの引けとなりました。米国債利回りは短期債利回りを中心に上昇しており、2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが拡大しています。米国債利回りの上昇を背景にドルも底堅い動きとなり、ドル/円は143円台半ばでの推移となっています。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均がやや上値を抑えられやすい展開となるのではないでしょうか。ダウが軟調地合いで引けたことが嫌気されそうで、前営業日の上昇に対する調整の動きが意識されそうです。ただ、大きな動きにはなりにくいところではないでしょうか。来週にFMCを控えていることもあり、様子見ムードが強まりやすい局面であり、さらに週末ということでポジション調整が強まるのではないかとみています。為替相場もドル/円は方向感の見えにくい展開となるのではないでしょうか。日米金利差の拡大に対する思惑から円が売られやすい地合いですが、介入に対する警戒感から積極的に円を売る動きが強まるかは不透明です。ドル/円も方向感の見えにくい展開となるのではないでしょうか。