それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米株はマイナス圏での引けとなりました。朝方は英国のトラス首相が辞任との報道を受けて金融市場の混乱に対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが意識されることになったが、買い一巡後は米経済の先行きに対する警戒感や利上げに対する懸念などが意識されて売り圧力が強まり、ダウは90ドル安の30333ドルでの引けとなりました。また、米国債利回りは長期債利回りを中心に大幅上昇となって引けています。大幅利上げに対する警戒感から債券売り圧力が強まっています。一方、ドルインデックスは小幅に下落しています。ドル買いに対する修正の動きや、ポンドに対する買い戻しの動きがドルの上値を抑えています。ただ、ドル/円は堅調地合いで150円台での推移となっています。クロス円も堅調地合いで、円売りの流れが意識されています。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均がやや上値を抑えられるのではないでしょうか。ダウの軟調地合いを眺めて上値を抑えられそうです。ただ、昨日の下落などに対する調整の動きやドル/円の上昇などを背景に下げ渋る展開もありそうで、積極的に売り込む流れにはなりにくいのではないでしょうか。27000円を割り込む可能性は高そうですが、警戒感はそこまで強まらないのではないかとみています。また、ドル/円は150円台を維持することができるかがポイントとなりそうです。介入に対する警戒感などもあって買い進みにくい局面ではありますが、日米金利差の拡大などに対する思惑から売り込みにくい状況でもあります。週末ということで様子見ムードが強まる可能性もあるでしょう。