それでは、今日のFXの戦略を考えてみましょう。
まず昨日の動きですが、米株は上昇しての引けとなりました。金融システム不安に対する警戒感が後退したことでリスク志向の動きが強まり、ダウは日中高値圏での引けとなっています。また、NASDAQは昨年12月の安値から20%の上昇となり、強気相場入りが指摘される状況となっています。ダウは323ドル高の32717ドルでの引けとなりました。一方、米国債利回りは短期債利回りが上昇する一方、長期債利回りが低下する流れとなっています。米国の金融政策に対する思惑から短期債が売られる一方、経済の先行きに対する警戒感から長期債が買われる流れとなっています。2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが拡大する展開で、懸念が強まる局面となりました。また、ドルインデックスは上昇しての推移となりました。特にドル/円が2円に迫る上げ幅となるなど、上値を拡大しています。ユーロ/ドルなどは大きな動きにはなりませんでしたが、小幅に下落となりドルの下値が支えられました。
こうした動きを受けて、東京市場では日経平均が上昇する流れとなるのではないでしょうか。ダウの上昇や円安を眺めてリスク志向の動きが強まるのではないかとみています。とはいえ、昨日の段階で365円高となっており、積極的に上値を拡大する動きとなるかどうかは不透明なところもありそうです。また、為替相場は円売りの流れがくすぶるところですが、ドル/円やユーロ/円などは2円前後の上昇となっており、修正の動きが入る可能性は十分にありそうです。とはいえ、積極的に円を買う動きにはなりにくいところであり、基本的には円安基調は維持されるのではないかとみています。